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事業主の皆様へ

企業に求められる働き方改革への対応 ~年次有給休暇の時季指定義務~

2018年11月30日 10:36|つきのみや法律事務所|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

 政府は,「働き方改革」というキャッチフレーズの下,「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」を平成30年6月29日に成立させました。
 この法律では,①残業時間の上限規制の導入,②勤務間インターバル制度の導入促進,③年5日間の年次有給休暇の取得を義務づけ,④月60時間超の残業の割増賃金率の引上げ,⑤労働時間の客観的な把握を義務づけ,⑥フレックスタイム制の拡充,⑦高度プロフェッショナル制度の創設,⑧正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の禁止,という幅広い改正がなされています。 

 働き方改革では高度プロフェッショナル制度に焦点が集まっていますが,本記事ではマイナーな改正内容ではあるものの,来春(2019年4月1日)から,全ての企業が対象となっているという意味で重要な「年次有給休暇の時季指定義務」について説明したいと思います。

 労働基準法では,労働者の心身のリフレッシュを図ることを目的として,一定の要件を満たす労働者に対し,毎年一定日数の年次有給休暇を与えることを規定しています。例えば,入社日から6か月勤務した労働者に対しては,10日の年次有給休暇が付与され,その後は勤続年数に応じた日数が付与されることになっています。
 年次有給休暇は,原則として,労働者が請求する時季に与えることとされていますが,職場への配慮やためらい等の理由にその取得率は低調であって,年次有給休暇の取得促進が課題になっていました。

 今回の法改正では,2019年4月1日から,全ての企業において,年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して,年次有給休暇の日数のうち年5日については,使用者が時季を指定して取得させることが義務づけられました(改正後の労働基準法39条7項~8項,120条1号)。
 そして,使用者が時季指定をするに当たっては,労働者の意見をあらかじめ聴取し,その意見を尊重するように努めなければならず,労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し,3年間保存しなければなりません。
 なお,年次有給休暇を5日以上取得済みの労働者に対しては,使用者による時季指定は不要であり,また,労働者が自ら申し出て取得した日数や,労使協定で取得時期を定めて与えた日数(計画的付与)については,5日から控除することができることになっています。

 年次有給休暇の取得率の低い会社においては,この法改正に対応することが必要になってきますのでご注意ください。

(弁護士 栁川 昌也)

中小企業相談勉強会(第1回)に出席しました

2018年7月 6日 15:51|つきのみや法律事務所|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

 2018年7月4日(水)に開催されました中小企業相談勉強会(第1回)に上田弁護士,栁川弁護士と共に出席しました。

 今回の勉強会においては,日本弁理士会関東支部埼玉県窓口責任者の亀崎弁理士より,弁理士業務の一般的なご説明,特許,実用新案,意匠,商標についての概要に関するご説明があり,大変勉強になりました。

 知的財産といっても,カバーする領域は広く,テクノロジー,ブランド,デザイン,エンタテインメントといった様々なものが考えられます。

 テクノロジーは特許法,実用新案法,ブランドは商標法,不正競争防止法,デザインは意匠法,エンタテインメントは著作権法といった法律によってそれぞれ保護されています。

 事業を行う際には,様々な場面で知的財産の問題が生じてくると考えられますので,知的財産権を侵害されているのでは?と悩まれた際には,お気軽にご相談ください。

(弁護士 井原 淳) 

税理士法人第一経理主催の中小企業向け事業承継セミナーに出席しました

2018年2月22日 10:11|つきのみや法律事務所|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

 2018年2月8日(木)に開催された税理士法人第一経理主催の中小企業向け事業承継セミナーに出席しました。

 本セミナーでは,税理士の先生から平成30年度の税制改正を踏まえた非上場会社株式に係る相続税・贈与税の納税猶予制度に関する説明や遺留分に対する民法の特例についての説明があり,非常に勉強になりました。

 60歳超以上の経営者のうち,50%超が廃業を予定しており,特に従業者が1人(本人のみ)の企業では廃業予定企業割合は77.0%にのぼるなど,中小企業における事業承継の重要性は日に日に高まっています(2016年2月 日本政策金融公庫総合研究所「中小企業の事業承継に関するインターネット調査」参照)。

事業承継を考えていてお困りのことがございましたら,まずは一度お気軽にご相談ください。
(弁護士 井原 淳)

株式会社第一経理主催の定例「一・一会」に出席しました

2017年11月16日 09:37|つきのみや法律事務所|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

 2017年11月8日(水)に開催された株式会社第一経理主催の定例「一・一会」に出席しました。

 いすみ鉄道株式会社の鳥塚社長の記念講演では,会社の業績のみならず地域の活性化に貢献することの大切さや時代に応じて会社運営の方法を変化させていくことの必要性を再認識させられました。

 また,多くの中小企業の若手経営者が集まって行われたその後の分科会及び懇親会では,株式会社ダイユーの星野社長や吉田専務を中心として事業承継についての議論がなされました。
 事業承継には,親族による承継,役員・従業員による承継,第三者による承継といった様々なケースが考えられ,それぞれにメリット・デメリットがあります。また,第三者へ事業を承継させる場合には,株式譲渡による方法,事業譲渡による方法,合併による方法,会社分割による方法といった様々な方法が考えられますので,事業承継を検討されている経営者の方々におかれましては,一度弁護士にご相談することをおすすめいたします。

 中小企業の経営者の方々の目線に立って実効性のあるアドバイスができるよう,今後も中小企業の経営者の皆様から事業運営について学んでいきたいと思います。

(弁護士 井原 淳)

取締役の解任について

2017年10月 5日 15:44|つきのみや法律事務所|記事URLコメント(0)トラックバック(0)

 取締役を選任した株主総会は,いつでも,理由の如何を問わず,その決議によって,取締役を解任することができます(会社法339条1項,341条)。

 もっとも,解任について「正当な理由」がある場合を除き,解任された取締役は,会社に対して解任によって生じた損害(解任されなければ得られた在任中の報酬等)の賠償請求をすることができる(会社法339条2項)ため,むやみやたらに取締役を解任してしまうと解任された取締役から損害賠償請求を受けてしまう可能性があります。

 解任の「正当な理由」とは,担当事業部門の廃業,取締役の職務遂行上の法令・定款違反行為,心身の故障,職務への著しい不適任等をいうと解されており,単なる好みや,単なる主観的な信頼関係喪失などによって解任がされた場合は,正当な理由は認められないと解されています。

 裁判例においては,代表取締役が持病の悪化により療養に専念するために,その有する株式全部を他の取締役に譲渡し,その取締役と代表取締役の地位を交替したところ取締役からも解任された事案(最判昭57.1.21)では「正当な理由」を認めている一方,柔軟性と融通性を欠くが基本的には真面目で仕事熱心であった取締役が,会社代表者との折り合いが悪くなったために孤立して解任されるに至った事案(大阪高判昭56.1.30)では「正当な理由」を認めていません。

 解任の「正当な理由」については,裁判例においても事案毎に判断が分かれており,実際に取締役の解任を実施するか否かの経営判断をする際には頭を悩ますこともあるかと思われますので,取締役の解任について悩まれた際には一度弁護士に相談することをお勧め致します。

(弁護士 井原 淳)

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